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BUMAXボルト導入レポート
XFEL(SACLA)計画とは
SACLAは、2006年度に国家基幹技術の1つとして選定され、日本の最先端テクノロジーを結集して整備が行われてきました。
X線レーザーは、原子の動きを、一瞬のストロボでくっきり撮った写真を何枚も並べて、瞬時に起きる化学変化を観察する事ができる夢の光です。
X線でのレーザーを作る方式として、従来の物質中での発光現象を使う方式ではなく、電子を高エネルギー加速器の中で制御して運動させ、それから出る光を利用する方式が提案されました。原子からはぎ取られた自由な電子を用いてX線レーザーを作ることから、X線自由電子レーザー(X-ray Free Electron Laser : XFEL)と呼ばれます。このXFELによって、原子や分子の瞬間的な動きを観察することが可能となります。
Cバンド加速器
BUMAXが数多く使われているのが電子の加速能力を従来の約2倍にするCバンド加速器。コンパクト化された加速器でBUMAXはADESY型角フランジおよび加速器ビーム軸上のADESY型丸フランジを締結するためのボルトとして導入されました。
BUMAX導入のポイント
フランジは凸型エッジを銅ガスケットに強い力で食い込ませることで真空シールを行う。またフランジ面どうしが接触するまで締め付けることで、銅ガスケットを塑性変形させて内側へ張り出させ、フランジとフランジの隙間、段差を少なくする機能を有している。このため、ボルトには大きな軸力と一定のトルクで同じ軸力が発生することが要求される。
真空フランジで要求されたボルト機能
(1) 高強度 引張強度800MPa 耐力640MPa
(2) 清浄であること(有機物の付着がないこと)
(3) 所定のトルクでフランジの締め付け量が安定して確保できること
(4) 比較的小さなトルクで大きなフランジの締め付け量が確保できること
(5) 締め付けにより焼き付かないこと
(6) ビーム軸上のボルト類については非磁性であること 透磁率1.01以下
BUMAXはこれらの条件を満たし採用されました。
SACLAサポーター
弊社は2007年からXFEL施設SACLA建設に貢献してまいりました。
※下記画像をクリックするとサポーター一覧が見れます。(外部リンク)。
SACLA建設貢献で感謝状をいただきました。